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ボイストレーニングの手順

 ボイストレーニングは呼吸方法の改正、発声、喉のケアの順にしていく必要があります。
 呼吸法の改正とは、呼吸の仕方を歌うのにふさわしいものに変更することです。そのふさわしい呼吸の仕方は腹式呼吸法です。一般に、呼吸には二種類の方法があります。一つは、胸式呼吸です。これは肺の上部で息を出し入れするため、外からは肩で呼吸しているように見えます。マラソンや水泳をした後などが良い例です。肩が上下していると思います。二つ目が腹式呼吸です。この呼吸方法は肺をいっぱいに使うことで、肺の下にある横隔膜を運動させ、内蔵が押し出されることでお腹が膨らんで見えます。眠っているときは知らぬうちに腹式呼吸をしています。では、腹式呼吸を習得しましょう。まず、へそから指2、3本分下のところに手をあてます。息を吸ったら、そこが膨らみ、息を吐いたら、そこがへこむことを確認しましょう。一度、空気を大きく吸い込み、全て吐ききる気持ちで息を吐いて下さい。この際、あまり大きく吸い込みすぎると胸式呼吸になってしまう可能性がありますので、空気は腹八分目を目安に吸い込みましょう。お腹が膨らんだり、へこんだりして、かつ肩が上下していないようなら、しっかりと腹式呼吸ができています。
 次に、発声の練習です。よく、声は喉から出ていると言いますが、これは大まかに言ったらのことです。声は声帯を震わせることにより出ています。ボイストレーニングでは声帯を自分でコントロールしながら発声していくことを目標にします。まず、声を出してみましょう。「ハー」と「アー」と発声してときには、どちらが喉が震えて感じますか。おそらく「アー」の方であると思います。「ハー」の時は声帯が開いており、喉を空気が難なく通過していけるため、すっきりとした感じです。一方、「アー」の場合は声帯が閉じており、喉を空気が通過しにくくなるため、声帯のあたった空気が喉を震わせます。声帯が振動することにより声は人の耳に聞こえますが、声帯の振動だけで出した声は非常に弱々しいです。そこで、共鳴を考えます。口腔、鼻腔等を開いて空気の出ていく道を大きくしていきます。この時、声帯を抜けてきた空気はさらに鼻腔などにぶつかることで、新たな振動数を持ち、その振動数と同じ音と共鳴します。
 最後に、喉のケアについてです。当然、無理なボイストレーニングを続けていると、喉に無理がいってしまいます。普段から、湿度を適切にし、ホコリなどが目立たない清潔な所で練習しましょう。

ボイストレーニングの仕方

ボイストレーニングをする際、皆さんは何から始めようと思いますか。以下にボイストレーニングの仕方を説明していきます。

 まず、動画を参考にしましょう。動画サイトで「ボイストレーニング」で検索します。動画を見て発声のイメージを頭に焼き付けることが初めのうちは重要です。しかし、動画を見てその時点でこんな声出せるはずがないと諦めてしまう人がいます。はっきり言うとそれは間違いです。ボイストレーニングの動画に出演している人もボイストレーニングを積んできたわけです。そもそも、声を出すこと自体が単純な筋肉の運動なわけですからその筋肉の動かし方さえマスターすれば良く、頭を使う必要もありませんし、元の能力も必要ありません。重要なのは諦めないという精神です。では、ボイストレーニングにより声はどのように変わるのでしょうか。

 歌手を参考にしますと、歌手の声は非常に伸びがあり、聞き取りやすいですよね。一方、素人の声はこもっていたり、ピッチ(音程)が安定していなかったりします。これは、声帯とその周辺の筋肉の動かし方が素人と歌手では異なるためで、ボイストレーニングにより声質が歌手のものに近くなります。

 声をより歌手のものに近づけるには、呼吸法の改変が必要になります。女性の場合、腹式呼吸の方が多くを占めますが、男性の場合は異なります。男性は肩式呼吸の方が多くを占め、声の吃りなどを気にする方が多いです。そのため、男性は腹式呼吸をマスターするためのトレーニングが必要になります。腹式呼吸をマスターすると息が安定し、肺を大きく使うことが可能なため、力強い息が出せます。このことにより、ピッチが安定し、声も震えずに安定します。

 安定した声作りのために、声の振動数に気を配ることも忘れないで下さい。振動数
とは一秒間に振動する回数です。これが少なければ低い音になりますし、多ければ高い音になります。例えば、ギターの弦で考えてみましょう。弦の張りが強いときは高い音が出て、そうでないときは、低い音がでますよね。これと同じで人間が高い音を出したい時は声帯をピンと張り、そうでないときは、声帯を緩ませます。口を開けて舌を出した状態で、「はひふへほ」と何度も言ってみてください。その後、歌ってみると高い声が出るはずです。これは舌を出して発声したことにより声帯が張った状態になったからです。声が安定しないという人は声帯が伸びたり縮んだりしています。

 以上にように声帯とその周りの筋肉、及び呼吸法を改造により、理想の声が実現できます。

腹式呼吸の方法について

ボイストレーニングの第一歩は呼吸法をマスターすることです。胸式呼吸と腹式呼吸という言葉を聞いたことがあると思いますが、普段普通にしている呼吸は胸式呼吸です。寝ているときやリラックスした時には腹式呼吸になっています。腹式呼吸といってもお腹に直接空気が入っているわけではありません。肺の深いところで息を出し入れすると、肺の下にある横隔膜が肺に押されます。そのせいで横隔膜の下にある内臓が圧迫されて、横からみるとお腹が膨らんでいるように見えるので腹式呼吸というわけです。

胸式呼吸の場合は肺に入る空気の量が少ないので、歌を歌う場合はどうしても不安定になってしまいます。その点腹式呼吸だと貯めておける空気の量が胸式呼吸よりも多いので、安定した声を出す時に役立ちます。それで歌を歌うときには腹式呼吸の習得が大事になってくるのです。

それではどのようにしたら腹式呼吸が出来るようになるのでしょうか。まず足の幅を肩幅くらいに広げてできるだけいい姿勢でまっすぐに立ちます。自分ではまっすぐに立っているつもりでも、人間の身体は段々歪んでくるので、どちらかに傾いている方も見受けられます。できれば全身が映る鏡の前でトレーニングをするといいのですが、そのような大きな鏡が無い場合はまっすぐに立っているかどうかを、誰かに一度確認して貰ってください。

そして腹式呼吸の際に一番大事な場所が丹田と呼ばれる、おへその少し下の部分です。おへそから下に指を3本あててみてください。だいたいそこがあなたの丹田です。まず息をゆっくり吐いてお腹がへこむまで吐き切ります。最初のうちは出来るだけゆっくりやってみてください。そして今度は丹田を膨らませるようなイメージでゆっくり息を吸ってください。急いでやると胸式呼吸になってしまうので、あくまでゆっくりすることが必要です。胸式呼吸の場合は呼吸と同時に肩や胸が動いたりするので、お腹回りだけが膨らんでいっているようでしたら、腹式呼吸が出来ているということになります。

腹式呼吸ができるようになったら、今度は実際に音を出してみましょう。お腹の空気を出し切る時に「フー」という声を出して見てください。大きな声である必要はありません。あくまでお腹の中に入っている空気を全部外にだすというイメージです。その時にも丹田だけを意識するのではなく、丹田回りの腹筋や背筋の存在を意識してください。お腹から空気を出す際の動きを腹筋や背筋でもサポートする感じです。そのように丹田回りの筋肉を全て活用して声を出すことで腹式呼吸がうまくできるようになります。