自ら発する声というものに自信を持っていますか。
歌の音程ではなく、声というものに対してです。
音程の高低だけでなく、声の大小もありますし、
声の伸びが感じられなかったり、声に張りがなかったりと、
皆、少なからずコンプレックスを抱いているものではないでしょうか。
声というものは個性になる部分でもありながら、特徴と呼ぶまでには
少々足りない部分であることも多いのですが、その声の特性を伸ばし
成長させることで、強く特徴のある声へと導くことができます。
そのレッスンをボイストレーニングといいます。
呼吸をするときに人は肺を使っていますよね。
声というものも同様に、肺から吐き出す息のようにして発声しています。
そして、その声は届く範囲が狭く、声の強さも弱い方になります。
その発声方法から、より強く発声できるものへ変えるだけで
声の強さというものは強くなり、より遠くへと届く声に変えることができます。
日本の曲を聞きますと、よく分かりますが、か細い声で歌っている人が多くいますよね。
CDで聞いているときはいいのですが、このような細い声で、コンサートなどのときに
聞こえるのだろうかと、気になってしまったことはないでしょうか。
コンサートなどではマイクやスピーカー、アンプといったあらゆる音響機器を使いますから
それでカバーできると思われるでしょう。
しかしながら、その音響機器だけでは、声の弱さというものはカバーできません。
呼吸するのと変わらない声量でしたり、弱い声のまま出ない音域などを出そうとしますと
声帯そのものを痛めてしまうことにもなりかねません。
それは、アーティストだからあり得るという話だけではなく、一般の私たちにも
起こり得る話でもあるのです。
身近な部分でいいますと、カラオケに行かれる方も多いですよね。
カラオケでは、好きな曲や流行っている曲を歌われるでしょう。
その際に声が出づらい、伴奏の音やマイクのエコーに負けていて
広がりがないと、感じられたことはないでしょうか。
また、高音域、低音域などのメロディーラインで出ない音はないでしょうか。
そういった部分は、出ないのではなく、発声方法であったり、
音域を広げる訓練をしていないがために、声として出せないだけなのです。
人間ですから、そこには限度というものがありますが、今は出せない部分や
広げる力を持てていないところを、ボイストレーニングを重ねて行うことで、
音域を広げ、声の力を強く出せるように訓練をしていくのです。
当たり前のことですが、ボイストレーニングというものは、声帯そのものには
負担をかけないようにして、声というもののみの幅を深く広げようとする練習法です。
無理して声や声帯を潰すのではなく、無理なく楽に声を出せるように学ぶことをいいます。
声というものは見えませんから、それを鍛えることはできませんが、
体から発する発声の方法を覚え、声を出すということを鍛えることはできます。
幅を持ち深みのある音域を身につけ、無理なく力強い声を発声することを学ぶ
ボイストレーニング。
声の強さというものを得ることで、はっきりとした意思を示すことができましたり
相手に伝えたいことを分かりやすく伝えることができますよ。
声そのものは変えられませんが、声の強さであったり、音色の幅広さというものを
身につけることができるものなのです。