“歌をうまく歌うために、あるいは役者さんがより声を届かせるためなどにボイストレーニングは行われます。
ボイストレーニングとはひとそれぞれに合った発声法を実現し行っていく発声練習のことです。
「声を出す」という発声全般についておこなわれ、より専門的に、喉や舌の使い方などのテクニックや発音そのものの訓練なども行ったりします。
ボイストレーニングにとって一番大切は基本はその呼吸法にあります。
まず「腹式呼吸」をマスターすることが重要です。
私たちが普段行っている呼吸法は「胸式呼吸」です。
「腹式呼吸」と「胸式呼吸」のちがいは、簡単に言うと、息の入り方に違いがあります。
「胸式呼吸」は肺の上のほうに息が入ってくる感じで、「腹式呼吸」は肺の下側に息が入るようなイメージです。
つまり横隔膜の動きを伴うのが「腹式呼吸」なんです。
ボイストレーニングをする時の腹式呼吸を行う姿勢は、なるべくあごを突き出さずのども窮屈にさせないようにすることが大切です。
胸を軽く張り、せなかも腰も伸ばすようにします。
頭のてっぺんを上から引っ張ってもらっているような感じで立てば、自然と背中が伸びて理想的な姿勢になると思います。
腹式呼吸はまず、体のちからを抜いて、先ほど述べたような姿勢で正しく立ちます。
一度軽く息を吸って、自然に吐きます。
お腹に手をやって腹式を意識します。
自然に息が出たら、次はお腹をゆっくりとへこませるようにしてもう一度口から息を吐きます。
その息を吐ききったところでさらにもっと息を吐き、十分に息を出し切ります。
次は息を吸いますが、吸うときは鼻から吸って口から吐くのが基本です。
コツとしては鼻から吸ってその息がおへそを通り下腹部まで入っていく感じで吸います。
充分吸ったら、数秒間息を止めます。
その後、力を抜いて自然に息を出し切ります。
これを10回くらい続けて行いワンセットとして、2〜3セット毎日行います。
毎日行うことが大切です。
次にボイストレーニングですが、専門的なトレーニングではなく自宅で簡単にできるトレーニングもあります。
歌う曲は自分の好きな曲でいいです。できれば歌詞も曲も暗記できているものが良いです。
まずその曲をハミングで歌います。
次に自分の一番小さな声で歌います。
だんだんボリュームをあげて歌っていき、最後は自分の一番心地よいと感じる声の大きさで歌います。
10分ごとにお水などでのどを潤してください。
30分くらい続けたら終わります。これは喉の調子のよくないときは止めましょう。
ボイストレーニングは基本の積み重ねでもありますのでリラックスして楽しく行うことが大切です。