・身体全体から声を出すとはどういうことか。
声帯が振動することで声は出ているのですが、この声帯をうまく振動させることができればきれいな声が出るのは皆さんご承知のとおりでしょう。
しかし、すべて声帯が声を決定付けるのかというとそれは違います。
人間の身体をギターに置き換えてみると声帯というのはギターの弦に相当します。
そこを振動させて音を発しているのです。
その弦を振動させるためのピックの役割を担っているのが人間で言うところの肺からでる空気にあたり、声帯を操作する訳にはいかないので、肺からでる空気のピックで微調整していくのです。
腹式呼吸が重要なのはこの為です。
そして音色にあたる部分はギターで言うところの胴であり、人間で言うところの口、喉、鼻にあたります。
ここで音を響かせることで艶やかな音や感情豊かな音が作り出されるのです。
・ペラペラな声しか出せないときは。
声がペラペラになってしまう原因はギターで言う胴、人間で言うと口、喉、鼻に問題があります。
この中では喉が一番重要で、喉の開け方が狭くなっていると響かないのでペラペラな音しか出なくなります。
その改善方法がこちらです。
1.喉が広がるまで、あくびをしてみましょう。
2.その口のかたちを変えないまま、アー、ウー、エー、イー、オーと発声します。
このとき、喉が開いていれば、はっきりした発音でないので、出てないからと言ってやり方を間違えていると思わないでください。
・歌唱時の一本調子を改善するには。
気持ちよく歌っていても聴いてみると一本調子だったりすることがよくあります。
そういった場合はまず、歌の盛り上がり所や歌詞の意味を歌う前に把握しておくことが重要です。
そのとき一緒に音の強弱の把握もやっておくといいでしょう。
歌う曲にも配慮がいり、最初は遅いテンポの歌は避けて、できるだけ早いテンポやノリがいいものを選んで練習するようにしましょう。
あとは、歌詞の一節だけを選んでその文章の一部を強く歌い、強く歌うところの位置をずらして練習も効果的です。
・声量を豊かにするには。
声量があるからといって声量が豊かかと言われればそれは間違いです。
もしそうならば大声で歌えばいいことになってしまいます。
豊かな声量と言うものは自分の声を1〜100まで操作して、ここは悲しそうに歌いたいから30くらいの声量で歌うとか、ここは盛り上がるところだから90以上で歌うといったように、声のふり幅が大きいことを言います。
ですから大きな声で歌の練習をするだけではなく、小さい声でも練習しましょう。